【2024年カスタマーサクセスに関する実態調査】"カスタマーサクセス認知" 6年連続2割届かず、一方で取り組んでいる企業の約86%では「取り組み進んでいる」
~カスタマ―サクセス実態調査、2024年版第一弾結果~
バーチャレクスは、カスタマーサクセスに関する実態調査を実施しました。この調査は2019年から毎年行っており、今回で6回目となります。
全国の20歳から65歳までの有職者53,110人を対象に、「カスタマーサクセスという言葉を聞いたことがありますか?」と尋ねたところ、「聞いたことがある」人は全体の17.8%、「聞いたことがない」と回答した人は6年連続8割を上回る82.2%という結果となりました。また「聞いた事がある」人の中で、カスタマーサクセスとは何かを理解している人の割合は2.5%という結果となりました。
調査開始から6年が経過しながらも、「カスタマーサクセスという言葉すら聞いたことがない」人が毎年8割を占めており、いわゆる「認知度」においても2~3%が続いているというのが実態のようです。
役職別でカスタマーサクセスに対する認知および理解を見てみると、企業のトップを務める人たちの8割以上が「カスタマーサクセスという言葉を聞いたことがない」という、昨年とほぼ同様の結果が示されました。
さらに、それぞれの層においてカスタマーサクセスへの理解を確認したところ、「非常に理解をしている」と答えた企業トップ層は昨年より微増で19.0%。対してカスタマーサクセスへの認知および理解が一番進んでいるのは、昨年同様事業の数字を背負う立場である「執行役員・本部長・事業部長」層という結果になりました。
次に、カスタマーサクセスが必須とされている「サブスクリプション型」商材を自社で取り扱っているかどうか別でその認知・理解割合を見てみると、サブスクリプション型製品取り扱いがある人の7割近くの人は「カスタマーサクセスという言葉を聞いたことがある」と回答。それに対しサブスクリプション型商材の取り扱いがない人では昨年とほぼ変わらず、わずか14.1%という結果となりました。
同属性でカスタマーサクセスという言葉を認知している人の中から「理解度」を確認してみると、サブスクリプション型商材の取り扱いがある人の中でカスタマーサクセスという言葉を知っていても、「非常に理解している」と答えた人は27.4%、半数近くの人は「まぁ理解している」と回答しました。サブスクリプション型商材の取り扱いがない人に関してみてみると、「非常に理解している」と答えた人は1割にも満たない結果となりました。
次に実際の取り組み状況を見ていきます。カスタマーサクセスという言葉を認知している8,337人に対して、「勤務先でカスタマーサクセスに取り組んでいる部署、または担当者がある/いるか」と尋ねたところ、部署がある/担当者がいると答えた人は49.8%、取り組みの予定がある人については6.5%と、いずれも昨年より微減となる結果となりました。「取り組みの必要性を感じていない」と答えた人は、昨年よりやや増加して16.4%となりました。
この結果を回答者の勤務先従業員規模別に見てみると、「カスタマーサクセスに取り組んでいる部署、または担当者がいる」と回答した割合について、全体的に昨年度からの減少傾向がみられる中、1,000人から3,000人未満規模の企業では昨年より1.1ポイント、5,000人から10,000人未満規模の企業では2.2ポイントともいずれも上昇という結果となりました。毎年各項目の割合的には大きく変化はありませんが、「取り組んでいる部署、または担当者はおらず、今後も取り組む予定はない、かつ必要性も感じていない」と答えた人が全セグメントにおいて昨年より増加しているという結果になりました。
最後にサブスクリプション型商材取り扱い有無別でカスタマーサクセス取り組み状況を見てみると、「カスタマーサクセスの部署がある/担当者がいる」というサブスクリプション型商材取り扱い企業は75.7%、さらには「今後取り組む予定」である人が9.0%、「必要性を感じている」と回答した人は6.5%という結果となり、サブスクリプション型ビジネスにおけるカスタマーサクセスの重要性は昨年から変わっていません。
一方サブスクリプション型の商材を扱っていない企業においては、カスタマーサクセスの取り組みを行っていると答えたのは35.5%で、昨年より4.5ポイント減少。「今後取り組む予定」の人も1.9ポイント減少の5.6%、「必要性を感じている」人は昨年より0.8ポイント増の17.2%でした。サブスクリプション型商材を扱っていなくとも、カスタマーサクセスに取り組んでいる企業は毎年一定数見られます。
また、カスタマーサクセスを社内で取り組んでいると答えた人に対して、直近3年間でその取り組みが進んだかどうかを聞いたところ、非常に進んだと答えた人が14.6%、まあ進んだと答えた人が35.4%、どちらかと言えば進んだという人が35.9%と、全体で約86%の人がこの3年でカスタマーサクセスの取り組みが進んだと回答しており、昨年より27ポイント以上の上昇がみられます。カスタマーサクセスの認知や取り組んでいる企業が経年で増えてなくとも、取り組みを進めている企業の中では進化が見られることがわかる結果となりました。
実際にカスタマ―サクセスを継続的に行っている企業では、どういった取り組みが行われ、どのような効果が出ているのか、さらに本調査のデータを深掘り・分析し、今後数回にわたってその結果を発表してまいります。
参考:『カスタマーサクセス ―サブスクリプション時代に 求められる「顧客の成功」10の原則―』
また下記サービスを無料でご提供しています。
【調査実施概要】
「2024年カスタマーサクセスに関する調査」
・調査方法 :インターネットアンケート
・調査実施期間:2024年3月21日~2024年3月25日
・対象地域 :全国
・対象者 :20歳から 65歳の有職者(契約社員、派遣社員、パート・アルバイト、個人事業主・フリーランス、専業主婦・主夫、家事手伝い、学生を除く)53,110人