ニュース調査

2022.10.19

【2022年カスタマーサクセスに関する実態調査】「カスタマーサクセス」を成功に導くための「サイエンス」、 ルールを決めることで生まれるその効果

~カスタマ―サクセス実態調査、2022年版第四弾結果~



バーチャレクスは、先だって実施したカスタマーサクセスに関する実態調査について、この度第四弾の結果を取りまとめました。

第三弾調査結果ハイライト

対象:全国の20歳から65歳の有職者24,061人の中で、カスタマーサクセスを「自身が担当している/社内に取り組んでいる部署、または担当者がおり、自身もかかわっている」と答えた500

  • 「カスタマーサクセスの効果を感じている人」の1/4は、カスタマーサクセスに取り組む前と後で比較して事業全体の売り上げが向上したと回答
  • また、半数近くの人は直近一年の売り上げも増加傾向としている
  • 効果体感の差は直近一年での顧客に対する新たな取り組み、メールやチャットでの対応、オンラインでのセミナー、オウンドメディアの活用などが効果に繋がっている
  • 効果を感じている人の80%強がヘルススコア管理ツールを活用、効果を感じられていない人の半数強はテクノロジーツール未使用


第四弾調査結果概要

カスタマーサクセスの取り組みが社内で行われていると回答した500人のうち「効果を感じている」と答えた人と、「効果を感じていない/どちらとも言えない」と答えた人のカスタマ―サクセス運用における違いを比較

効果創出に必要な運用ルールの構築

カスタマーサクセスの効果を感じている層、感じていない/どちらとも言えない層それぞれに、カスタマーサクセスの運用について尋ねてみたところ、効果を感じている層の38.1%がタッチモデルを構築していると回答した反面、効果を感じていない/どちらとも言えない層ではわずか4.5%にとどまりました。効果を感じていない/どちらとも言えない層の31.3%の人はタッチモデルを構築していないという結果となりましたが、いずれの層も2割前後は導入を検討中とのことでした。

2022_#4-1_タッチモデルを構築していますか.png

次に「サクセスロードマップに応じた運用プロセス・ルールは定めていますか?」と尋ねたところ、効果を感じている層の実に約半数、48.5%がフェーズを分けた運用をしていると回答しました。また30.4%の人はフェーズ分けの試験運用を始めているとのことです。対して効果を感じていない/どちらとも言えない層では、フェーズ分け運用をしている人がわずか6.2%、試験運用を始
めている人も11.1%にとどまる結果となりました。

2022_#4-2_サクセスロードマップに応じた運用プロセスルールは定めていますか.png

さらにそのフェーズ分け運用を行っている人に対し、どのようなクライテリアでサクセスロードマップをフェーズ分けしているかを聞いたところ、効果を感じている層においては「ヘルススコア(単体)とその閾値を定めている(48.3%)」、続いて「ヘルススコア(複合)とその閾値を定めている(38.6%)」ということですが、効果を感じていない/どちらとも言えない層においては「ヘルススコア(複合)とその閾値を定めている(47.6%)」、続いて「ヘルススコアと期間で定めている(23.8%)」という結果になりました。

2022_#4-3_サクセスロードマップはどのようなクライテリアでフェーズを分けていますか.png

自社にあった成果指標の設定を

次に、成果指標として定めているKPIについて尋ねてみると、効果を感じている人の52.2%が挙げたのは「継続率/数/額」、次いで「解約率/数/額(40.5%)」、「アップセル率/数/額(32.4%)」という回答でした。これに対して効果を感じていない/どちらとも言えない人ではいずれの項目も2割弱の人が挙げているものの、58.2%の人は成果指標として定めているKPIは特にないということがわかりました。

2022_#4-4_CSの成果指標として定めているKPI.png

最後にカスタマーサクセス取り組み前後で各指標が体感でどのように変化をしたかを聞いてみたところ、カスタマーサクセスの効果を感じている層、感じていない/どちらとも言えない層では大きな差が見える結果となりました。

2022_#4-5_CS取り組み前後での各指標の変化.png


カスタマ―サクセスにおける「サイエンス」の重要性

今回の調査結果では効果体感別でカスタマーサクセスの運用の仕方の違いを見ていきました。カスタマーサクセスの取り組み効果を感じている人はタッチモデルの構築やサクセスロードマップに応じた運用プロセス・ルールの設定、見るべき指標の設定など、いわゆるカスタマ―サクセスにおける「サイエンス」、つまり科学的な業務運営の仕組みをきちんと築いていることがわかります。この「サイエンス」と、仕組みの根底にある企業としての「思想・哲学」、いわゆる「アート」との両輪を同時に回すことができて初めて、カスタマ―サクセス取り組みの「効果」に繋がっていくのです。

なお、バーチャレクスは、BtoB向けIT製品 / SaaSのレビュープラットフォーム 「ITreviewITレビュー)」を提供するアイティクラウド株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長 兼 CEO:黒野源太、以下、アイティクラウド)と20193月より、市場調査やセミナー等の共催などカスタマーサクセス領域での協業を行っています。

アイティクラウド株式会社について
ITreviewについて

 参考:『カスタマーサクセス ―サブスクリプション時代に 求められる「顧客の成功」10の原則―』



【調査実施概要】
「2022年カスタマーサクセスに関する調査」
・調査方法  :インターネットアンケート
・調査実施期間:2022年3月18日~2022年3月19日
・対象地域  :全国
・対象者   :20歳から 65歳の有職者(パート・アルバイト、専業主婦・主夫、学生を除く)24,061人



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