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Vol.13(上場記念号) 2016年7月19日発行

目次:

  1. MANAGEMENT VIEW:バーチャレクス・コンサルティング 両代表取締役より-今後の決意と展望について
  2. FOCUS PROJECT:中核的専門人材養成等に関わる委託事業に参画。 当社が持つ知見と技術を活用し、社会的な課題と向き合う
  3. RECOMMENDATION:『人工知能は人間を超えるか̶ディープラーニングの先にあるもの』 松尾 豊:著

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【MANAGEMENT VIEW】
バーチャレクス・コンサルティング両代表取締役より今後の決意と展望について

更なるクライアント企業への貢献を目指して


弊社は、6月23日に東京証券取引所のマザーズに上場いたしました。これはクライアント企業をはじめ協力会社、取引先など沢山の企業、あるいは関わりのあった全ての方々のお蔭です。この場をかりて心より感謝申し上げます。

弊社にとって上場は目的ではありません。これからもっともっとクライアント企業に貢献していくための 通過点、節目にすぎません。上場の目的は資金調達などもありますが、会社としての信頼の確保が大きな目的です。弊社はコンタクトセンター、顧客管理、CRMなどという企業にとって非常に大切な領域でビジネスをさせて頂いています。その領域でクライアント企 業とより深く、より広く協 業させていただくめには、弊社そのものの信頼性が重要だと考えています。

これからのCRM領域は、「真のユーザー満足度の追及とコンタクトセンターのコスト削減のための問合せ(ユーザーの疑問)削減や24時間自己解決化」と「アナリティクスやディープラーニングなどの新たな技術を組み込んだプロフィットセンター化」の二軸を中心に弊社のサービスを強化し、クライアント企業に対してビジネスの結果で貢献していきたいと考えています。

上場により、コンプライアンスを中心とした社内整備も完了しておりますが、公的な企業となった自覚と責任感を持ちながら、更にクライアント企業に貢献できるよう努力してまいりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。

バーチャレクス・コンサルティング株式会社
代表取締役社長 丸山 栄樹(まるやま えいき)


経営課題を解決するサービスの拡充


多くのクライアントの顧客接点の仕組み作りやアウトソーシングをご支援させていただいていますが、明確なコンセプトを決めることが大事であると強く感じています。

あるカード会社のプレミアカードでは、エージェントがカードユーザーのもとに出向いて、「私が担当させて頂きます」とわざわざ顔合わせまでして、レストランの予約、趣味関連の各種イベントのご紹介や予約など、コンシェルジュ的サービスを行います。まさにエージェントの顔が見える専任のカスタマーサービスを展開されています。これもカード利用金額が多いからこそできるサービスです。また一方では、AIを利用して顧客対応窓口をロボットが対応することで、可能な限りコスト削減や問合せ対応率の向上・品質向上を目指すところもちらほらと現れています。顔が見えるセンターからロボットが対応するセンターと正反対な特徴を持つ時代へと移り変わってきました。コンタクトセンターの雇用の問題も深刻であり、企業におけるコンタクトセンターへのコスト意識やサービスに関しての課題もより重要になっている中で、顧客接点をどのように構築するのかというコンセプトを明確に打ち出して進める必要があると感じます。

どんな事業会社も顧客接点が経営においての重要テーマであると認識し、上場を機にクライアントの事業成功にコミットできるよう、さらに事業の拡充を積極的に図っていきます。

バーチャレクス・コンサルティング株式会社
代表取締役COO 丸山 勇人(まるやま はやと)

【FOCUS PROJECT】
中核的専門人材養成等に関わる委託事業に参画。当社が持つ知見と技術を活用し、社会的な課題と向き合う。

「女性の学び直し」をテーマにポータルサイトを構築。今後は、ストレスチェック分析後のフィードバック機能や、データ分析に基づくレコメンデーション機能を提供。当社の知見と技術を活用し、ビジネスを通じた社会貢献に挑む。


大胆な金融緩和、機動的な財政出動を受け、第三の矢として放たれた「日本再興戦略」では、若者、女性、高齢者等の活躍の機会を拡大するとともに、すべての人材の能力を高め、その能力を存分に発揮できる社会を構築することが謳われている。文部科学省の「成長分野等における中核的専門人材養成の戦略的推進事業」は、こうした政策の一環であり、学校法人などからの申請・提案をもとに採択し、委託事業として進められている。様々な分野で事業が進められているが、どの事業も社会的な課題が背景にあり、それらの解決の契機となるような取り組みばかりである。「保育分野における中核的専門人材養成等の戦略的推進による潜在保育士の就職・再就職および長期就労支援事業」もその一つであり、6万9千人の不足が予想される保育士の確保という課題解決に向けて、2014年度から実施されている。

当社は、主幹の学校法人様からご相談を受け、昨年度(2015年度)より、参画させていただいている。昨年度は、保育士という枠組みを越えて、結婚、出産、育児の他、何らかの理由で業務の現場から離れている女性を対象とした「女性の学び直しプログラム」と呼ばれる各校の研修プログラムをワンストップで紹介するポータルサイトのβ版を開発させていただいた。また、これと併せて、本年度以降の取り組みについて協議・検討させていただき、現在も継続して参画させていただいている。

本年度は、前述のポータルサイトβ版をブラッシュアップし、コンテンツの充実化を図る一方で、まったく新しい試みも進める。まず、保育士さんやその管理者に、ストレスチェックや職務満足度調査を受けていただき、その分析結果をフィードバックする仕組みを提供する。また、ここで得られたデータの他 、デモグラフィックなデータやeLearningの受講履歴等、様々なデータを組み合わせて、オーダーメイド型研修プログラムの作成を支援するレコメンデーション機能を具備していく。これは、機械学習を用いて、徐々に精度を上げていく仕組みとなっており、保育分野だけでなく、その他の分野でも手軽に利用できる汎用的な機能として提供する計画である。

経済のグローバル化や少子高齢化の中で、人材力の強化、特に、女性の活躍推進は、極めて重要なテーマである。このようなテーマに対して、当社も、これまで培ってきた知見や技術を積極的に活用し、主幹の学校法人様の下、貢献していく所存である。また、この取り組みを通じて、社会的な課題解決においても、当社が持つスキルセットを活かせる場が少なからずあることを改めて感じている。ビジネスを通じた社会貢献を我々としても進めていきたい。